台湾
このたび、飲食業界の経営者が集う「太陽の会」の仲間とともに、台湾へ視察に行ってきました。今回は近場ということもあり、総勢30名が参加し、大型バスを借りての移動となりました。滞在は3日間で、うち2日間は三井グループの現地スタッフの皆様にご案内いただき、SOGOに入っている日系企業や、地元のクラフトビールメーカーなどを訪問しました。参加者は飲食経営者ばかりということもあり、合間には台湾の地元料理も多く味わいましたが、さすが皆さん食への知見が深く、学ぶことが多い視察となりました。
2日目には、三井不動産が展開するららぽーとの新店舗を訪れ、台湾の最新商業施設の現状も確認しました。ベトナムを視察した際にも感じたことですが、日本の大手商社や企業が海外で積極的に大型施設の開発を進めており、そこには日本企業にとっての新たなビジネスチャンスが多く存在しています。
その日の夕方には、台北101にある台湾料理の人気店を訪れ、現在海外出店を進めている鳥貴族の店舗にも立ち寄りました。10年ほど前にも台湾を訪れたことがありますが、改めて来てみると街のスケール感も経済の活気も増しており、台湾という地域全体の成長を強く感じました。(※国際的な立場では中国との関係で複雑な状況下にありますが)現地の発展は著しいものがあります。
今回の視察では、三井商事・三井不動産・三井物産などグループ各社の皆様に多くの資料や貴重な出会いをご提供いただきました。海外進出を視野に入れる私たちにとって、こうした場面での人とのご縁は何よりの財産です。
台湾の面積は九州と同程度ですが、人口は約2,300万人と九州の1.5倍。国土も人口も日本より小さいものの、経済規模では日本と同じ水準まで成長しており、物価もすでに日本をやや上回っている印象を受けました。その原動力は言うまでもなく半導体産業です。日本でもラピダスが世界市場に挑戦しようとしていますが、世界の方が先を行っているという現実は否めません。前回のベトナム視察でも感じたことですが、「なぜ日本は追いつかれつつあるのか」という問いが今回も頭をよぎりました。
SNSやテレビの情報だけで分かった気になってしまうことも多い現代ですが、やはり自分の目で見て感じることで得られる学びは非常に大きいものがあります。日本人のパスポート所持率は低く、実際に海外に足を運ぶ機会が減っている今、日本しか知らないままではグローバル社会で活躍するのは難しいと感じます。以前は当社でも社員旅行で初めて海外を訪れる社員がいましたが、現在はそうした取り組みを行う企業自体も減ってきました。
しかし、今だからこそ中小企業も社員とともに海外に目を向けるべきだと感じています。そのためには、まず「強い会社づくり」が必要です。当社も今後さらに体制を整え、働きたいと願う人がしっかり働ける環境を提供し続けていきたいと考えています。
海外については海外に出ることすら金銭的に高くなった現在ですが、まずは海外に興味のある社員で話し合いや視察を進めてみるとか「興味の発掘」から始めてみるのも良いかもしれません。