楽しては稼げない②
「一番働いた時期はいつですか?」と聞かれることがありますが、25歳で起業した当初から30代までは、記憶があいまいになるほど働き続けていました。当時の環境では、それが当たり前だったという背景もあります。
しかし、今の時代に同じ働き方が最適とは限りません。とはいえ、独立を選ぶのであれば、時間に縛られず、責任を持って仕事に向き合う覚悟が必要です。
最近、グループの店舗で店長を務めていた方が独立し、小さなピザ店をオープンしました。当社としては、安定した形での「グループ内独立制度」を案内しましたが、ご本人の希望により完全独立を選択されました。
そのお店を訪問したところ、少人数での運営、営業日・時間の制限などから、やや不安の残る船出でした。本人も「以前は看板の力で集客できた」と話しており、独立後の厳しさを肌で感じている様子でした。
当社の「グループ内独立制度」では、営業面以外を本部が支援し、売上向上に専念できる仕組みを整えています。ただし、社長や取締役として働く以上、保障や休暇は社員と同じではありません。だからこそ、「なぜやりたいのか」が明確でなければ、社員としてスキルを磨き、組織内でリーダーを目指す道の方が良い選択かもしれません。
「独立して自由にやりたい」だけでは通用しません。むしろ、自身の能力や覚悟と向き合わなければ、多くの借金を抱えて失敗するケースが多いのが現実です。
今後も、社員一人ひとりが健全な環境で成長し、誇りを持って働けるような会社でありたいと強く願っています。